昭和の青春と本をつなぐ特集『本の雑誌』12月号が面白かった!
どーも、ロッカリアです。
急に冬がやって来て、外での活動が億劫になって来ました。
こんな季節こそ、あったかい家で読書に耽(ふけ)るなんてどうでしょう?
でもね、ある朝、ふとした拍子に思ったんです。
「最近、読書について何か考えたことがあっただろうか」と。
その答えは、いつも曖昧で、本を読むことは好きだけど、読書そのものを語るのはどこか照れくさいんですよね。
そんな僕にとって、『本の雑誌』12月号の特集「あの頃ナウでヤングな読書案内」は、思いがけない形で記憶を掘り起こしてくれました。
特集のハイライト
特集では、昭和の本好きにはたまらないテーマが盛り込まれています。
1. 紅白懐ノベ合戦
昭和を代表する小説を取り上げ、作家やジャンルごとに分けて紹介。岡崎武志や柴口育子らが、当時の読書文化がいかに社会と結びついていたかを語っています。
2. 深夜ラジオと青春の読書
泉麻人が執筆するコーナーでは、深夜ラジオが若者たちの読書体験に与えた影響を解説。
当時のラジオ番組が文学やカルチャーの紹介役を担い、読書が一種のムーブメントとして機能していたことが語られています。
3. 学生運動と小説
浜本茂が、1960~70年代の学生運動と文学の関わりを掘り下げた記事。当時の学生たちが、小説をどのように運動のモチベーションに取り込んでいったのかが記されています。
4. Z世代が読む昭和流行本
現代の若者(Z世代)が、昭和の流行本をどう受け止めているかを描いた英保キリカの記事。
時代を超えて楽しめる本の魅力を再発見する内容です。
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ノスタルジアと新しい視点
特集を通じて、昭和の書籍が当時の若者文化や社会背景と深く結びついていたことが伝わってきます。
同時に、それらの本が現代でも新たな形で読まれ、再評価されていることが印象的です。
深夜ラジオのように、別のメディアが読書をサポートしていた時代から、SNSや動画配信サービスが情報を広める現代へ。
その変化が本と読者の関係をどのように変えたかを考えさせられる特集でもあります。
本が連れてきた小さな風景
昭和の本を読み返してみると、あの頃の自分が見えてくる。どこかうるさい喫茶店の片隅でページをめくる音、深夜のベッドでこっそり読んだ感覚。そして、たまに友達と本の話をする瞬間。そのすべてが、今の僕たちにも通じる小さな風景を運んできてくれる。
この特集を読んで思ったのは、本というものは決して古くならない、ということだ。本は僕たちの記憶を保存してくれる。そして、時代が変わっても、それを再び手に取ることで新しい物語が始まる。
読書にできること
- 昭和の本は、時代の空気を閉じ込めたタイムカプセルのようなもの。
- 深夜ラジオや学生運動のように、本は社会の一部と密接につながっていた。
- Z世代が昭和の本を読み、再解釈することで、新たな価値が生まれる。
- 読書は、過去と未来をつなぎ、新しい物語を生み出すきっかけになる。
もしも最近本を読む時間が取れていないと感じているなら、この特集をきっかけに本棚を見直してみるのもいいかも知れません。
あの頃の本をもう一度手に取ることで、忘れていた何かが見つかるかもしれません。
僕はこの特集記事の中に登場した「なんとなく、クリスタル」(田中康夫)を新たに買い求め、「猫は知っていた」(仁木悦子)を古本屋で買いました。(ネットの)
(仁木悦子の「猫は知っていた」は再販時のもの、「なんとな、くクリスタル」は文庫の再販もの)
そして読み直してみると、確かに、そこにあるのは青春そのものでした。
この歳になって、いつもとは違う読書体験を経験する事になりました。
そして、明日のこの時間は、最近読書なんて、忙しくて出来ないよ……、と思っている人のために、ある本を通じて、その解決策、ヒントを記事にする予定です。(予定かよ…)
本を読みながら、今宵も更けていきますね……。
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