焼きたてのパンと、日常のミステリーの絶妙なハーモニー

どーも、ロッカリアです。
このミスの文学賞で、大賞を取ったとなれば、やはり素通りは出来ません。
寝る前にベッドで読む事二日、第一章を読みました。
パンの香ばしい香りに包まれた大阪府豊中市の小さなパン屋〈ノスティモ〉。
ここでアルバイトをする大学一年生の市倉小春は、漫画家を目指しながら、日々の些細な謎に出会います。
この本は、そんな日常の謎解きを描いた連作短編ミステリーです。

各章は、特定のパンにまつわるエピソードで構成されており、以下のようなタイトルが付けられています。
- 「焦げたクロワッサン」(この章を読みました)
- 「夢見るフランスパン」
- 「恋するシナモンロール」
- 「さよならチョココロネ」
- 「思い出のカレーパン」
各章では、パン屋での日常生活の中で起こる些細な出来事や人間関係の中に潜む謎が描かれ、小春が持ち前の観察眼と推理力でそれらを解決していきます。
物語を通じて、パンにまつわる知識やエピソードも紹介され、読者はミステリーを楽しみながらパンの魅力にも触れることができます。本作の魅力は、何と言ってもパンの香りが漂ってくるような描写と、登場人物たちの温かな人間関係。
また、作者の土屋うさぎさんは現役の漫画家兼漫画アシスタントでもあり、その経験が作品の随所に生かされています。
例えば、小春が漫画家を目指す過程や、創作に対する情熱がリアルに伝わってきます。
さらに、装画のイラストは『約束のネバーランド』の作画で知られる出水ぽすかさんが担当しており、物語の雰囲気を見事に表現しています。
率直な感想
何度も言いますが、まだ第一章を読んだだけですが、ミステリーと言うには、あまりにも日常的過ぎる謎に終始しています。
また、この章は、2.5次元の推し俳優の話題なので、60歳を過ぎた僕が読むには、正直少し辛いと感じました。
でも、フランスパンの章や、カレーパンの章も気になるので、最後まで読み切ろうと思います。
同じように60歳を過ぎていても、女性なら、すんなりと物語に没入できるんじゃ無いかと思います。
文体は、焼きたてのパンのように、ふくよかな感じで、読みやすいですよ。
パン好き、日常のミステリー好き、そして心温まる物語を求める読者に、オススメの一冊です。
焼きたてのパンを片手に、この物語の世界に浸ってみてはいかがでしょうか。
現在同時進行で、あと2冊のミステリーを読んでいて、ついつい寝る時間が削られてしまいます。
今宵も、まったりと夜が更けて行きます……。
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